スクリュー杭がはいらない場合の対処法

2022年12月24日

今回記事にするのは、スクリュー杭施工時に地中に石などの異物があり杭が入らなかった場合の弊社での対処法を紹介いたします!

杭打ち完了後

ちなみにスクリュー杭が入らない事は数現場に一現場程度でよくある事です。サウンディング試験などの地盤調査をしてもスクリュー杭のポイント全てを調査する事はありえないので、どうしても杭が入らない現場は出てきてしまいます。この際の対処法を間違えると後々トラブルになるので参考になれば幸いです。

アイオンブレーカーで突く

ほぼこれで解決できるアイオンでの下穴工法。

アイオンでの下穴作業

ただしノミは特注です。太陽光のスクリュー杭専用に作っているので長さも1800mmあり、スクリュー杭のφより若干小さめに作ってあるので強度もバッチリでます。長ノミなので下穴の位置に合わせるのが結構シビア(ミリ単位で合わせてます)なので短気なオペさんとかは不向きです。

特注のノミ
1800mmの長ノミ

1600mmのスクリュー杭専用ですが、1〜2mサイズの石であれば叩き割ってくれるのでスクリュー杭が入らない現場では弊社ではこのノミを使い下穴を開けます。

配管埋設時に出てきた石。これくらいなら叩き割ってくれます。

傾斜でも施工でき、現状では費用対効果を含め最強の打開策です。この工法でスクリュー杭が入らなかった現場は今の所2%以下です。

デメリットは下穴に沿ってしかスクリュー杭が入っていかないので、下穴の位置ズレがあった場合は杭の位置がズレますし、ノミが1°〜2°倒れて下穴を開けてしまった場合などはスクリュー杭が1°〜2°倒れた状態でしか入らない事です。たまに地中の石で滑ってしまう事もありますが、逆に言ってしまえば下穴さえしっかり開ければ、キレイにスクリュー杭が施工できます!

掘る!

異物がある位置が地面から近く入らない本数が1、2本と少ない時は重機で掘って対処します。ただし、掘削での対処はおすすめできません。理由は土圧が弱くなるからです。どうしても掘らなければいけない場合の注意点は、絶対にスクリュー杭の根入れ以上は掘らないように注意してください!

7、8年前の産業用太陽光黎明期に弊社でもよく掘削して対応していましたが、根入れ以上に掘ってしまうと施工後半年もせずに9割方スクリュー杭が下がります!深く掘り過ぎてしまうと、大きいユンボ(バックホウ)のバケツで叩こうが、タッピングランマーで30cm刻みで転圧しようが時間経過でほぼ下がってきます。経験上の話ですので間違いありません。なのでどうしても掘らなければいけない場合はスクリュー杭の根入れ以上掘らないようにしましょう。

弊社では、入らない本数が少なく、地表に近い(60cm位)場合のみ掘削で対応します。

火成岩や岩山なんかは無理!

大きな岩

たまーにあるんですが、元請け様と現調行って現場を見たら、明らかに巨大な火成岩がゴロゴロしていたり、そもそも岩山だったりする場所に

「ここにスクリュー杭って打てますか?笑」

いやいやいや!そもそも笑ってますやん!パターン。ハイこれはほぼ無理ですね、軟岩であれば施工は可能ですが、この場合は残念ながらお断りさせていただく事が多いです。岩盤用の先行掘削を使っての施工も可能ですが、結構な費用が掛かります。もうすでに材料スクリュー杭で頼んじゃったんだけど…パターン以外は、設計から見直した方がいいです。

まとめ

以上が弊社でのスクリュー杭が入らなかった場合の対処法になります。もし掘らなければいけない場合は後々のトラブルにならないよう、特に注意したほうがいいです。スクリュー杭や太陽光発電所の工事の事は、お気軽に弊社までご相談ください!

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